矢先稲荷神社
地下鉄銀座線田原町駅の北西、徒歩7分。寛永19年(1642年)の創建。
三代将軍徳川家光が国家の安泰と市民の安全祈願ならびに武道の練成のために、この地に京都三十三間堂と同じ三十三間堂を建立し、三十三間堂では弓の射技練成のために「通し矢」が行われた。堂の守護神として稲荷大明神を勧請し、その場所がちょうど的の先にあたっていたので神社は「矢先稲荷」と名づけられた。
元禄11年(1698年)の火災で社殿は三十三間堂とともに焼失。三十三間堂は深川への移転を命ぜられたが、神社は町民の懇願により当地の産土神として残った。昭和20年(1945年)の空襲では神輿庫を残し焼失。仮殿で復興し、昭和35年(1960)年に現在の社殿が再建された。
拝殿の格天井には、神武天皇の代から昭和に至る日本馬乗史を描いた100枚の絵馬が奉納されており、神楽殿には浅草三十三間堂の図が描かれている。
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