榧寺（かやでら）
都営地下鉄大江戸線蔵前駅の南、徒歩すぐ。春日通りに面している。慶長4年（1599年）、観智国師法名貞蓮社源誉上人を開山として創建されたと伝えられる。
境内には榧の木が鬱蒼と茂っていて、火災から寺を守っていたという逸話が残されており、江戸時代から榧寺と呼ばれていた。当初は正覚寺という名称であったが、昭和27年（1952年）に正式に榧寺と改称したと言われる。
第二次世界大戦で罹災し、モダンな外観の本堂は昭和34年（1959年）の建造。
境内には、「お初地蔵」と呼ばれる観音菩薩像がある。これは1922年（大正11年）に児童虐待で折檻死した幼児を供養するために建てられたもの。
寺で安置している銅造観音菩薩坐像は台東区の有形文化財に登録されている。また、墓所に石川雅望（狂歌師）や錣山（大相撲力士）ほか勝川春亭（浮世絵師）、安井曾太郎（洋画家）など多くの文化人の墓がある。
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