旧安田楠雄邸
地下鉄千代田線千駄木駅の北西、徒歩6分。実業家の藤田好三郎氏が大正8年(1919年)に建築した木造2階建ての和洋折衷住宅。
大正12年(1923年)に旧安田財閥の創始者である安田善次郎氏の女婿善四郎氏が買い取り、その後長男の楠雄氏が住居として使用し、楠雄氏の没後、平成8年(1996年)に遺族から日本ナショナルトラストに寄贈された。
間口の広い玄関を入るとその奥に洋風の応接間があり、さらに和室の客間や茶の間、仏間などが雁行した形で奥に続く。客間の押入れの中には簡便な炊事場が設置されていたりして、凝った設計がうかがえる。大正時代の建築なのでかなりの時間が経過しているが、保存が行き届いていて和風建築の優しさが感じられる。
和風の庭園も趣向を凝らしており、住宅と合わせて東京都の名勝に指定されている。応接間では時折コンサートなどのイベントも開催されている。
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