地下鉄泉岳寺駅の南西,徒歩約8分。慶長15年(1610年),徳川家康・秀忠の軍学師範だった僧嶺南が建立した寺で,寛永13年(1636年)に現在地の高輪に移転した。 安政5年(1858年)に日英通商条約が締結され,その後初代イギリス公使オールコックと次代のパークスらが駐在して,イギリス公使館が置かれた。公使館として使われた玄関や奥書院が当時のまま残されている。 文久元年(1861年),オールコックは壌夷派の水戸浪士に襲われて難を逃れたが,そのときの刀傷や弾痕が、奥書院や玄関の柱に残っている。 幕末期に各国の公使館に当てられた寺院の中でも、当時の姿を伝える唯一の寺として国の史跡に指定されている。